大和市南林間の骨粗しょう症なら和田整形外科

骨粗しょう症とは

骨粗しょう症は、骨の中のカルシウムの量（骨量）が減少し、もろくなる疾患です。

症状が進行すると、くしゃみをした、あるいはつまずいて手や肘をついたといった、わずかな衝撃でも骨折をすることがあります。

高年齢の女性患者が多いのも骨粗しょう症の特徴ですが、無理なダイエット、運動不足などの不摂生な生活習慣、特定の病気（関節リウマチ、糖尿病、慢性腎臓病、動脈硬化など）や薬の副作用（ステロイド薬の長期服用など）で発症することもあります。

多くの女性は50歳前後で閉経を迎える（個人差はあります）と言われますが、閉経になると女性ホルモン（エストゲン）が減少していきます。エストロゲンには、骨の新陳代謝に対して骨吸収をゆるやかにし、骨からカルシウムが溶けだすのを抑制する働きがあります。

閉経によりエストロゲンが減少してしまうと骨吸収のスピードが早まり、次第に骨形成が追いつかなくなります。このメカニズムが骨をもろくする原因です。そのため、とくに50歳を迎える女性につきましては、骨粗しょう症の精密検査を一度受けてみることを、お勧めいたします。

なお診断につきましては、当院では骨密度測定装置（DXA法）を用いての骨密度検査になります。

当院で行うDXA法（二重エネルギーX線吸収測定法）による骨密度検査とは、高低2種類のX線を測定部位に照射して、その透過度をコンピュータで解析し、骨量を調べる方法になります。

DXA法では骨量を単位面積で割った値で算出し、「骨密度」として表します。測定する骨は、主に腰椎（腰の骨）、大腿骨頸部（太ももの付け根部分の骨）などです。短時間で済むうえ誤差が小さく、放射線の被爆量も少ないので、安全性に優れるという利点があります。

骨粗しょう症は、専門的な治療や適切な生活改善を行うことで、骨密度の減少の改善や、骨折リスクを大幅に減少させることもできます。そのため「骨の生活習慣病」とも言われており、食事療法や運動療法もこの病気の予防と改善には欠かせないのです。

医師から骨粗しょう症の診断を受けた場合は、治療の中心は薬物療法となります。それぞれの治療法は以下の通りです。

骨の主成分であるカルシウムやたんぱく質、および骨のリモデリング※に必要なビタミンD・Kなどの栄養素を積極的に摂りながら、しかもバランスのとれた食生活を送ることに努めます。

※リモデリング：骨を壊す働きをする破骨細胞が骨を吸収する一方で、骨をつくる働きをする骨芽細胞が、破骨細胞によって吸収された部分に新しい骨をつくる代謝作用。

体重の負荷をかけることで骨は丈夫になりますが、強度の高い運動ばかりが必要なわけではありません。例えばウォーキングのような軽度の運動をするだけでも十分に効果があります。大事なのは強度の有無ではなく、長く継続することです。

医師の判断により、骨の形成を促す注射（PTH製剤）や骨の吸収を抑制する薬（ビスフォスフォネート製剤やSERMなど）や骨の材料を補う薬（カルシウム製剤や活性型ビタミンD3製剤など）などが処方されます。多くの場合、骨粗しょう症の診断を受けたときから始まります。